○鹿島地方事務組合消防本部救命索発射銃取扱要綱

平成21年4月1日

消本訓令第43号

(目的)

第1条 この要綱は,当消防本部で使用するミロク式M型及びMS30型の救命索発射銃の取扱いについて規程し,適正な取扱いによってその機能を十分に発揮するとともに,盲発等による事故の絶無を期することを目的とする。

(使用)

第2条 銃は火災,水災,海難時等における人命救助及び連絡等に当たって他に手段のないとき,並びに訓練その他で所属長の許可を受けた場合のみ使用するものとする。

ア M型は主として火災救助に使用する。

イ MS型は主として水災救助に使用する。

(許可手続)

第3条 銃は銃砲刀剣類所持等取締法(昭和33年法律第6号)の適用を受けるので,次により茨城県公安委員会に所持許可の申請を行い銃砲所持許可証(以下「許可証」という。)を受けて使用すること。

2 関係法令参照

(1) 配置時の申請は,所定の申請書2通に譲渡承諾書及び現品を添えて行うこと。なお,申請書の記載事項中,申請人の欄は所属長とすること(許可証は所属長個人名で交付される。)

(2) 所属長に異動のあったときは,新たに譲り受けになるので前号に準じ申請(この場合の譲渡承諾書は,新旧所属長の関係となる。)するものとし,旧許可証の返納手続きをすること。

(3) 記載事項に異動を生じ,又は紛失等の場合は所定の手続きにより書換又は再交付の申請をすること。

(取扱者)

第4条 銃の使用は,所持の許可を受けた所属長のみが許されるのであるが,職務の性質と使用目的から所属長は次により取扱者を指定して使用取り扱わせて差しつかえない。

(1) 取扱者は銃1丁につき各部おおむね3名あてとし,原則として消防士長以上とするが事情により消防士を指定してもよい。

(2) 取扱者の職階・氏名は常に明らかにしておくこと。

(3) 取扱者は上司の指揮監督を受け,銃の取扱技術の習熟に努め,使用及び整備等に当たるものとする。

(遵守事項)

第5条 銃の使用に当たっては,次の各号に留意すること。

(1) 指揮者が発射目標の指示,操作の指導等を行うとともに警笛,拡声器その他による発射予告(合図),警戒員の配置及び取扱者以外の者は銃の位置より下げる等,事故防止について最善の措置を講ずること。

(2) 取扱者は指揮者の指示に従い,操作の確実及び安全装置の活用を図る等,盲発の絶無を期するとともに,発射位置,発射角度及び風位,風速等に留意し打ち込みの適正につとめること。

(3) 発射目標並びに距離等を勘案し,実包及び発射体の使い分けを適正にすること。なお,訓練において装てん操作を行う場合は空薬きょうを使用すること。

(4) 不発の場合は直ちに安全装置をかける等,安全状態を保持したのち,実包の取り換えその他の措置を講じ,みだりに引き金を引き発射体にさわり,又は銃口をのぞき見る等のないようにすること。

(5) 装てんした銃の移動(持ち歩き)は避けること。緊急時において発射位置の変更等止むを得ず小移動を行う場合は安全装置をかけ,かつ銃口の向き(下に向けることがよい)に注意する等十分な安全措置を講ずること。

(6) 救助に当たっては,救助ロープその他の救助器具を併用し(特に火災救助において),救命索(ナイロン細ロープ)直接の救助は止むを得ない場合を除き避けること。すなわち救命索は連絡に用いるのを原則とする。

(維持管理)

第6条 銃は,みだりな装てん又は不注意による盲発,粗略な取扱いによる損傷及び盗難,紛失等の事故防止に注意するとともに,次により維持管理の適正を期し,これを常に使用可能な状態におくよう努めること。

(1) 点検

 銃並びに付属品の全般にわたり,よごれ,傷及び部品(ビスその他)の脱落等の損傷の有無並びに員数の確保

 銃本体については上記のほか,撃針及び引き金等の撃発装置並びに安全装置及び水準器等の機能の良否(試射を除く。)

(2) 整備

 (本体)

(ア) 撃針及び撃径(鉄)バネの取替え,その他特に必要な場合を除いてはみだりに分解しないこと。

(イ) 銃身内部及び薬室等の硝煙を受ける箇所は,常に清潔保持し特に使用後整備は入念に行うこと。

(ウ) 銃身の屈折部分,抽筒子,その他のしゅうどう部分には,油を塗布しておくこと。なお,全般にわたり防錆に留意すること。

(エ) 格納に当たっては,装てんしていないこと及び撃発状態になっていないことを確認すること。

 実包

(ア) 実包は,近距離用実包(薬きょう底部を赤塗りしてある。)と遠距離用実包に分ける。

(イ) 実包(「ロケット」を含む。)は常に現在数を明確にするため,救命索発射銃火薬雷管台帳(様式第3号)に記載するとともに,火気,湿気及び衝撃を避け,努めて冷暗なる場所に格納し紛失,盲発等の事故防止を図ること。

(ウ) 不発の実包は,取換えの手続きをし,みだりに捨てたりしないこと。

 救命索

(ア) 救命索は,円滑に延長され,しかも連続して打ち込みが出来るように収納箱(袋)に整えて入れておくこと。

(イ) 汚損した場合(特に塩水に打ち込んだとき。)は,清水にて洗浄し完全乾燥すること。

乾燥は,火気又は日光の直射を避け陰干しにすること。

(ウ) その他の付属品

発射体,索,折りたたみ器,その他の付属品は前各号に準じ,整備の適正を期すること。

(3) 積載(格納)

銃はその主たる使用目的により,救助ロープその他の救助器具及び掛矢,くい等の器具類と一対として積載(格納)しておくこと。

第7条 実包の補充は消防本部で行う。

(報告)

第8条 次の場合は,速やかに警防課長に報告すること。

(1) 第3条各号により許可証の交付等を受けたとき(許可証番号,交付年月日,及び異動事項)

(2) 銃を使用したとき(様式第1号による。)

(3) その他銃に異状を認めたとき等

(記録簿)

第9条 所属長は,救命索発射銃取扱日誌(様式第2号)を備え,前条第2号による「使用報告」の控を一括整理しておくこと。

記録簿は襲用とし,銃とともに備えておくものとするが,警防課長の許可を得た場合はこの限りでない。

付 則

この訓令は,公布の日から施行する。

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鹿島地方事務組合消防本部救命索発射銃取扱要綱

平成21年4月1日 消防本部訓令第43号

(平成21年4月1日施行)

体系情報
鹿島地方事務組合/第7編 務/第3章 防/第3節
沿革情報
平成21年4月1日 消防本部訓令第43号