○鹿島地方事務組合消防本部消防艇運用要項
平成21年4月1日
消本訓令第48号
(目的)
第1条 この要項は,鹿島地方事務組合消防本部が所有する消防用船艇(以下「消防艇」という。)の適正,能率的かつ安全なる運用を図るために必要な事項を定めることを目的とする。
(他の法令との関係)
第2条 消防艇の運用については,船舶法(明治32年法律第46号),船舶安全法(昭和8年法律第11号),港則法(昭和23年法律第174号),船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和26年法律第149号),海上衝突予防法(昭和52年法律第62号)その他消防艇の運用に関する法令(以下「関係法令」という。)に定めるもののほか,この要項に定めるところによるものとする。
(1) 消防艇とは,消防業務を遂行するために必要な機動力を有する船舶をいう。
(2) 消防業務とは,消防法(昭和23年法律第186号)第1条の規定に基づく業務及び海上流出油等の防除並びにこれらの業務を遂行するために必要な訓練等をいう。
(3) 船艇業務とは,消防艇の運航,点検整備及び管理等の業務をいう。
(4) 指揮者とは,当該消防艇において船長及び機関長,乗組員(以下「乗組員等」という。)を指揮監督する者をいう。
(5) 船長,機関長とは,鹿島地方事務組合消防本部機関員等の任免に関する規程(平成21年鹿島地方事務組合訓令第11号)第2条第4号から第7号までに定める者をいう。
(6) 乗組員とは,船長及び機関長以外の消防吏員で船艇業務の補助に従事するとともに,消防業務を遂行するため消防艇に乗船する者をいう。
(7) 異常気象とは,台風,強風,高波,津波等をいう。
(乗組員等の責務)
第4条 乗組員等は,消防艇の船艇業務を遂行するに当たり,常に,その機能を十分発揮できる状態にしておくとともに,これらの運用技術の向上を図るため必要な研究を行わなければならない。
(相互協力)
第5条 乗組員等は,船艇業務及び消防業務を適正,かつ,合理的に遂行するために,相互に協力しなければならない。
(安全運航)
第6条 船長は,指揮者の命令又は指示により,消防艇の状態を安全に保ち,かつ,消防活動の実態に即するよう運航させなければならない。
2 船長は,操船時又は運航中は無理な機関の運用をせず,機関長と協議をし,増速等を行うものとする。
3 船長は,安全運航に努めるとともに,関係法令を遵守しなければならない。
(運航の区分)
第7条 消防艇は,鹿島港域において,次の各号に掲げる業務に従事するときに運航するものとする。
(1) 災害の防除に関すること。
(2) 救助及び救急に関すること。
(3) 演習及び訓練等に関すること。
(4) 調査及び査察に関すること。
(5) 警戒及び広報に関すること。
(6) 港内巡視に関すること。
(7) その他消防業務で必要と認める場合
(運航速力)
第8条 消防艇は,鹿島港域において運航する速力は港則法第16条第1項に基づき運航するものとする。ただし,緊急時にあっては,この限りでない。
(管理の分担)
第9条 乗組員等の管理分担は,次の各号によるものとする。
(1) 船長は,船体及び各船海用具並びに各救命器具,操舵器具,繋船器具とする。
(2) 機関長は,主機関及び補助機関並びに消防ポンプ,配管,電動機,電気関係とする。
(3) 乗組員は,各消防資機材及び船内用具並びに船長,機関長の管理分担に属するもの以外のものとする。
(異常気象時の対応)
第10条 船長は,消防艇が異常気象により現繋留場所では危険であると判断したときは,当該消防署長(以下「署長」という。)又は指揮者に,その旨を報告しなければならない。
2 署長又は指揮者は,前項の状況報告を受けたときは,直ちに消防艇を安全な場所に避難させ,損傷防止に万全を期するものとする。
(事故発生時の措置)
第11条 指揮者及び船長,機関長は,消防艇にかかる異常を認めたとき又は事故発生時にあっては,鹿島地方事務組合消防本部消防車両等の点検整備に関する規程(平成21年鹿島地方事務組合消防本部訓令第49号)第7条の定めるところによるものとする。
(部外者の乗船)
第12条 消防艇に部外者を乗船させる場合は,消防長又は署長の承認を受けるものとする。
2 署長は,前項の乗船者に対し事故防止上必要な指示又は注意をするものとする。
2 署長は,前項の報告を受けたとき,翌月の5日までに消防長へ報告するものとする。
付則
この訓令は,公布の日から施行する。